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マダム犬走の「ひとめ惚れ!ものがたり」マダム犬走の「ひとめ惚れ!ものがたり」

ファッションへのこだわりはもちろんのこと、美容情報からおいしいスイーツまで、幅広いジャンルに鋭いアンテナを張り巡らしている犬走さんが、心ひかれる逸品や、注目アイテムをご紹介します。今回は、草間彌生アートでエネルギーチャージです。

Vol.76 草間彌生アートでエネルギーチャージ

 「日本を代表する前衛芸術家・草間彌生さん。どんな苦難の時代もアートに対する信念と探究心を貫き通し、今なおアグレッシブにひたむきに創作活動に打ち込まれる生き方。そして、そこから生み出される生命力あふれる作品を観ると、たくさんの元気をもらえます」という犬走さん。先日、国立新美術館(東京・六本木)で開催中の過去最大級の個展『草間彌生 わが永遠の魂』に足を運び、“草間ワールド”を堪能したそう。「絵画や彫刻はもちろん、インスタレーションやパフォーマンス映像、文学作品、屋外展示などなど。目を見張るほど多彩な作品が公開されていて、『ひとりの人間が、これほどまでに膨大な作品をジャンルの垣根を超えてつくり出すなんて、本当に底知れないパワー!』と、深く感銘を受けました」

 初期から現在まで、草間作品が集大成的に一堂に会されているこの個展。約270点の展示のなかでも、犬走さんが特に印象深かったのは? 「着物姿の、おそらくお母さんであろう女性が描かれた10歳のころの鉛筆画に、目が釘づけになりました。絵の中にはすでに、草間アートの代名詞のひとつである“水玉”らしきドット柄が点在。世界を魅了するアートの源流がこんな幼少期のドローイングに表れているとは、とても驚きました。また、圧巻だったのが、2009年から描き続けられている連作『わが永遠の魂』です。大きな花のオブジェが中央に置かれた広大な展示室。その壁面を、正方形の大型キャンバスに色鮮やかに描かれた132点もの作品がびっしり埋め尽くしています。一連の作品には、ユーモラスな顔や目玉、アメーバのようなモチーフが連続して広がっていたり、抽象的な表現だったり・・・。どれもため息が出るくらい存在感があり、私は『もしこの一枚一枚をスカーフにしてまとえたら、どんなに素敵だろう!』と、心をときめかせていました(笑)」

 また完成形のアートだけでなく、来場者の参加型作品も。「たとえば『オブリタレーションルーム』と題された展示もそのひとつです。室内に置かれたソファやカーテン、ダイニングテーブルの上の食器にいたるまで、もとはすべて白一色だったというこの部屋。カラフルな水玉シールを来場者が好きなところに貼れ、日々変化しながら水玉で空間を消滅させてゆくアートなのだそうです。こんなユニークな作品を楽しめるのも、草間アートの醍醐味ですね」

 そして「鑑賞の際にぜひおすすめ!」と犬走さんが絶賛するのが、入場時に有料で借りられる音声ガイドです。「作品解説のナレーションのみならず、なんと草間さんご本人が語る創作にかける想いや制作秘話。さらには、自作の詩の朗読や歌まで聴けるんです! ご自身の声で発せられるメッセージは胸にひしひしと響き、詩に綴られた情景も感慨深く目に浮かびました。魂の奥底から生み出される草間作品のすごさをあらためて認識した今回の展覧会。今は図録のページをめくりつつ余韻を楽しんでいますが、5月22日までの会期中に再訪し、エネルギッシュな“草間ワールド”をまた体感したいと思っています」

[更新日時 2017.3.24]

 

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