日本でもエステやスパのメニューに登場し、人気が高まっている「アーユルヴェーダ」。本来は、5000年前に南インドで生まれた、世界最古の体系的な伝統医学です。インドで体験する本格的なアーユルヴェーダの施術はPrecious7月号本誌でも紹介され、大きな反響を呼びました。健康で幸せな毎日を送るために、心と体をどうケアすればよいのか。本場のアーユルヴェーダクリニックに何度も訪れている超リピーターの大石敦子さんが、その現場を詳細にレポートします。
撮影/KINTA KIMURA・文/大石敦子Vol.04
私が2年前に初めて受けたアーユルヴェーダ治療は4週間。食事は治療の柱なので、もちろん毎日アーユルヴェティックな『インド料理』でした。インドはもともとヴェジタリアンが多い国ですが、アーユルヴェティック・ヴェジタリアンは辛さがかなり控え目。治療を終えて、普通のヴェジタリアン料理を食べると、あまりの辛さに「ああ、あれはやはり病人食だったんだ!」と気がつきました。
4週間のクリニック滞在中、スープ+メイン+ライスかチャパティ(フスマ入り小麦粉を使った発酵させないパン)というコースを延々と食べ続けたわけですが、まったく飽きることはありませんでした。これってすごくないですか?理由はとてもシンプル。とにかく美味しかったんです!
日本で『インド料理』と言うと、もちろん「カレー」なのでしょうが、あのコテッとしたルーのカレーは日本だけのもので、インドのスパイスを使ってはいますが、白米に合う「和食」につくり変えられています。つまり私たちが想像するカレーライスはインドには存在しません。もっとサラッとしたスープに近い感じ。それに、ヴェジタリアンというと体にはよさそうだけれど味覚的には単調…といった偏見も多彩なスパイスの刺激が見事に覆し、ただ野菜を炒めるだけ、煮ただけの料理でも味に深みがあり「本当に素材は野菜だけ?」と疑いたくなるほど。しかも代表的なスパイスであるターメリックもクミンもコリアンダーも、薬のように体に働きかけ、代謝機能が一気にアップ。食事中から体がぽかぽかしてくるし、少々食べ過ぎても消化がいいから胃がもたれることもなく、翌朝はすっきり!体がどんどん軽くなるし、痩せやすい体質に改善されていくようです。
長期滞在から日本に戻ると必ず「インドでは何を食べてたの?」と聞かれるのですが、みんなが未体験の味というものは具体的に説明のしようがなく、仕方がないので「つくってあげるから、家に来て!」ということに(笑)。
そんなわけで、今回は辛さ控え目のヴェジタリアン・インド料理を3品ご紹介します。正しい食事法は健康な体づくりに欠かせないので、多くのクリニックでは、家に戻ってからも体のことを考えた食事が続けられるように、患者向けにクッキング・レッスンをしています。毎週シェフ自らが目の前で教えてくれるレッスンの時間は、インド料理に目覚めてしまった私には最高の楽しみでした。そして、毎週のレッスンを受けての大発見は「インド料理はとても簡単だ」ということ。料理法を知る前は、スパイスの使い方が相当難しいのでは?と勝手に想像していましたが、スパイスは偉大です!かなり適当に入れても味がまとまり、美味しくでき、失敗ということがありません。万一、味にパンチがないときは万能のガラム・マサラ(ミックス・スパイス)などを入れてしまえば必ずリカバーできます。
4週間のクリニック滞在を終えて、日本に帰国してからも、私はせっせと家で『インド料理』をつくり続けました。それは、好きだから、ということ以外に、やはり身体が要求していたのだと思います。多種類の野菜と一緒に、薬であるスパイスを大量摂取できる料理が、狂っていた体の調子を整えるのに大いなる助けとなったのです。
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| (1) | ニンニクは皮をむいて半分に切る。玉ねぎは薄切りにする。 |
| (2) | フライパンにサラダオイルを薄くひいて、(1)を軽く炒める。 |
| (3) | (2)にココナッツミルク以外の材料をすべて入れ、かぶるくらいの水を加えてやわらかくなるまで煮る(10分くらい)。 |
| (4) | ココナッツミルクを入れて2分ほど弱火で煮る。あれば、飾りにコリアンダーの葉を散らす。 |
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| (1) | インゲンを3cmほどに切る。コリアンダーの葉はざく切り。茎は3cmくらいに切る。 |
| (2) | フライパンにサラダオイルを薄くひいて温め、クミンシードを入れる。香りが出てきたら、インゲンと塩を入れて軽く炒め、すぐに蓋をして中火で3分蒸し煮にする。 |
| (3) | インゲンがやわらかくなったら、しょうが、コリアンダーの茎、チリ、コリアンダーパウダーを入れてよく混ぜる。最後にレモン汁を回しかけて火を止める。 |
| (4) | 器に盛り、コリアンダーの葉を混ぜる。 |
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| (1) | ムング豆をひと晩水につけ、水をきったら、2日ほど水をふきかけながら発芽させてモヤシをつくる。 |
| (2) | きゅうりは4つ割にして5mmほどの薄さに切る。トマトは半分。バナナは5mmくらいの輪切り。りんごも5mmくらいの薄切りに切る。 |
| (3) | すべての材料を合わせて、よく混ぜる。 |
ムング豆を発芽させるのが、ちょっと面倒に思うかもしれませんが、それ以外は簡単で混ぜるだけ。オイルを使わないサラダなのでカロリーも低い。果物はバナナは必ず、それ以外はその時にあるものを適当に。
*アーユルヴェーダ
サンスクリット語の「アーユス(生命)」と「ヴェーダ(真理・科学)」を組み合わせた『生命の科学』の意味。約5000年前に南インドで発祥したインド哲学を基盤にした世界最古の体系的な伝統医学。
大石敦子(おおいしあつこ)
リュディック・ホリスティック・ヘルス・デザイン代表
1958年生まれ。ミラノでのコーディネーター、海外ブランドのPRオフィス運営を経て、2006年からアーユルヴェーダに集中して取り組む。南インド・カリカットでの1ヶ月滞在をはじめ、スリランカも含めた5箇所の施設で滞在治療を受ける。
またインドのワンネス・ユニバーシティにてスピリチュアル・ワークショップ「21日間プロセス」「レベル2」を受講。詳しくはHP「修行な日々」http://www.oishi-atsuko.comで。



