web-precious コラム

孝美的買い物指南「暮らしにひとつ、私のお気に入り」

本誌連載記事「日々是こころは休日」での飾らない、でもセンス溢れる暮らしぶりが大好評の松本孝美さん。このホームページの連載では、毎月手に入れた小物や食材など「お気に入りのお買い物」を公開! 第10回目は「宮脇賣扇庵の白檀扇」です。

撮影・文/松本孝美Vol.10 宮脇賣扇庵の白檀扇

 5月の初め、あるデパートへ買い物に行くと“母の日フェア”が開催されており、そこで白檀扇を見つけました。扇面は繊細な透かし彫りで骨は白檀と黒檀のコンビとなっているその扇子はとっても素敵。母への贈り物にしようかなと、手にとって見ていたのですが、できれば骨も白檀だけの方が良いなと思い、そういうものがあるのかどうか店員さんに尋ねてみました。その店員さんによると、その扇子は“母の日フェア”に合わせて京都の宮脇賣扇庵さんとデパートが作ったオリジナルで限定品なのだとか。だからここにはコンビのものしか置いていないけれど、宮脇賣扇庵さんには白檀だけのものがあるかもしれないとのこと。
 そういうことなら早速お店に!ということで、その足で銀座の宮脇賣扇庵さんに直行したのでした。実は最近ある方にここの祝儀扇を薦められ、その際に東京に支店があることを知ったばかりです。
何種類かの白檀扇を見せてもらいましたが、やはり骨の部分はコンビになったものばかり。その中に白檀と象牙のコンビのものがあり、かなり惹かれたのですが透かし彫りの模様は他の方が好みだし・・・。あれこれ悩んでいる時に、ふと思いついて「骨が全部象牙でできているのはありますか?」と聞いてみたのです。そうしたら、本店には何本かあると思うので確認してみますねと店員さんが奥に入ってしばらく電話でやりとりした後、「こちらから本店に送る予定の商品の中に何本か入っていました!」と5〜6本の扇子を出してきてくれたのです。ラッキー! 商品があるのはわかっても、その時見るのと何日か後に見るのとでは気分が違ってきますからね。

  そして・・・、閉じている時の象牙の凛とした姿と開いた時の繊細でいて華やかな姿両方に一瞬にして魅せられてしまったのです。一枚一枚に施されている透かし彫りはまるでアンティークレースのようで、いろいろな角度から眺めてはうっとり。そして、木の香りとともに漂う優雅な甘い香りに包まれて、またうっとり。
 ・・・というわけで、母の日の贈り物とわたし自身への贈り物(?)、計二本を模様違いで購入したのでした。予算は倍の倍!(白檀のみ→プラス象牙、一本→二本)になってしまいましたけどね。
 家に持ち帰り、またうっとりと眺めながらアロマテラピーの本で白檀(サンダルウッド)の香りの作用を調べてみると、緊張緩和、沈静作用、不安感を和らげる他に加齢による物忘れにも有効!なんだとか。うっとりとさせるほどの姿と香りに加え、そんな作用まで付いてくるとは・・・。さらに、骨部分に象牙を使った白檀扇は洋服にも映え、その姿はよりモダンに見えるという意外な発見もありました。そして今、房飾りを付けようかどうしようか・・・。悩んでいます。

 


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